カルシウムの副作用と効果・効能
カルシウムの副作用と効果・効能
カルシウムの副作用と効果・効能をみてみましょう。
◆カルシウムとは
カルシウムは体の中に最も多いミネラルで、
特に骨や歯に多く含まれ、全体重の1.5%〜2.0%程度を占めます。
カルシウムは骨や歯の構成要素だけではなく、
体の生理機能を維持・調整し、精神安定の働きがあります。
食べ物から摂取したカルシウムは、
胃酸で消化しなければ、腸で吸収できる形に変化しないため、
カルシウムのの吸収率は25%〜40%程度とあまり高くありません。
また、カルシウムは活性型のビタミンDが存在しないと
効率的に腸から吸収することができません。
つまり、カルシウムは食事で気軽に摂取できますが、
体に取り入れにくいため、最も不足しやすいミネラルの一つです。
◆カルシウムの過剰摂取による副作用
カルシウムを食事やサプリメントから過剰摂取しても、
カルシウムの摂取制限を受けている人以外で健康であれば
過剰摂取による副作用が起きることは、ほとんどありません。
ただし、カルシウムの過剰摂取を
長期間にわたって続けているとカルシウム過剰症の心配があります。
1日あたりの上限である2300mg以上のカルシウムを、
長期間にわたって過剰摂取した場合は、副作用が起こる可能性があります。
@カルシウム過剰症の初期症状
・便秘
・吐き気
・嘔吐
・腹痛
・食欲減退
・多量の尿
A重度のカルシウム過剰症
・錯乱
・情動障害
・意識の混濁
・幻覚
・昏睡
・脳の機能障害
・筋力が低下
・不整脈
Bカルシウム過剰症でおきる合併症
・腎結石
・泌尿器系結石
・腎不全
・心臓障害
・高カルシウム血症
・動脈がカルシウムで石灰化による高血圧
・筋肉の収縮が悪くなる
・神経が不安定
・ミルクアルカリ症候群
・他のミネラルの吸収が低下
・尿路感染
◆カルシウムの効果・効能
カルシウムの上手に摂取すると、様々な効果・効能があります。
・骨粗しょう症の予防
・骨や歯をつくる
・認知症の予防
・精神安定
・高血圧症の予防
・うっ血性心不全の予防
・動脈硬化症の予防
・ダイエット(特に腹部の脂肪燃焼を促進)
・痔の改善
・腰痛の改善
・虫歯の予防
・歯周病の予防
・月経前症候群の改善
・老化防止
・不眠症の改善
・白内障、緑内障の予防
・甲状腺の健康(甲状腺ホルモンの原材料)
・糖尿病の予防(インスリンの分泌に作用)
・痙攣や足のつりの改善
・子供の発育を促進
◆カルシウムが不足すると
カルシウムは、骨に99%、血中に1%のバランスが常に保たれています。
カルシウムが不足すると、1%のバランスが崩れて様々な症状がでます。
@カルシウムが不足すると起こる症状
・まぶたの痙攣
・寝つきが悪くなる
・腰が曲がる
・足腰が痛む
・足がつる
・転びやすい
・身長の縮み
・食が細くなる
・心臓の不調
Aカルシウムが不足が原因の病気
・脳細胞が活性を失う→痴呆
・眼球にカルシウムが沈着する→白内障
・インシュリンの分泌が止まる→糖尿病
・マクロファージが活性を失う→ガン
・免疫細胞が活性を失う→アレルギー
・細胞に沈着したカルシウムが固まる→結石
・血行が悪くなり酸欠状態になる→肩こり、頭痛
・血管の細胞が収縮する→高血圧
・血管の細胞が弾力性を失う→動脈硬化
・血管の細胞が脆くなり切断する→脳卒中
・骨から不足分のカルシウムが溶け出す→骨粗鬆症
・心筋の収縮ができなくなる→心臓病
◆カルシウムが多く含まれる食品
・乳製品
・大豆
・小魚類
・海藻類
・ナッツ類